古典を扱う「古典探究舎」ですが、古典文学に限らず、近現代の人物の知恵にも大いに学びを見出しています。今回は、終戦内閣を担い日本を平和へ導いた鈴木貫太郎氏が、かつて艦長として部下に示した「奉公十則」の中から、その真髄に迫ってみたいと思います。
鈴木貫太郎は、明治から昭和にかけて活躍した海軍軍人・政治家です。日清・日露戦争では水雷戦の第一人者として名を馳せ、「鬼貫太郎」の異名で知られました。特に日本海海戦の際には、バルチック艦隊の動向について冷静な分析を示し、連合艦隊の進退に大きな影響を与えたと言われています。戦後は軍令部長や侍従長、そして終戦時の内閣総理大臣として歴史的役割を果たしました。
「節を失わない強さ」を説く第一の訓示
奉公十則の第一条「窮達を以て節を更ふべからず」は、たとえ苦しい状況であっても、自らの節義を曲げてはならないという戒めの言葉です。現代で言えば「ピンチのときこそ人の本質が試される」という考えに通じます。
「疾風に勁草を知る」ということわざにもあるように、強い風に吹かれてこそ、草の強靭さが分かるのです。まさに、真価が問われるのは逆境の中なのです。
最近では「遊ぶ金欲しさに…」「生活に困って…」といった理由で軽犯罪に手を染める若者の話題を耳にすることも増えました。知識ばかりを詰め込む教育では、倫理観や人格が育まれないという現実もあります。だからこそ、「節を守る力」は、今の時代にこそ必要とされているのです。
自身を律することがリーダーの資質
古代中国の思想にも同様の教えが見られます。たとえば、戦国時代の宰相・李克は「貧してはその取らざる所を視る」と述べ、困窮している中で不正に手を染めていないかを見ることが人材を見極める基準になると説いています。
リーダーが追い詰められたときにどのような判断を下すのか――それは組織全体の命運を分ける要素にもなります。だからこそ、帝王学では「自分を律すること」こそが最重要の徳目とされているのです。
鈴木貫太郎に学ぶ現代の帝王学
鈴木貫太郎の「奉公十則」は、単なる軍の訓示にとどまりません。時代や立場を超えて、現代の経営者やリーダーにとっても指針となる普遍的な価値が詰まっています。
今回はその第一条に絞ってご紹介しましたが、他の九つの教えにも、混迷する今の社会に通じる知恵が数多く見られます。
今後も引き続き、偉人たちの言葉と行動を手がかりに、経営や人生に役立つ「帝王学」の本質を探究していきたいと思います。
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