帝王学を、鈴木貫太郎の奉公十則をとおして学ぼう 4
目次
共同和諧を旨とし常に愛敬の念を有すべし
今回は奉公十則の4番目
「共同和諧を旨とし常に愛敬の念を有すべし」
についてみていきましょう。
聖徳太子が定めた十七条憲法にも、「和を以て貴しとなす」とあり、また古語にも「君子は和して同ぜず、小人は同じて和せず」とあります。「同ずる」とは「単なる同調」のことですので、和するとはまったく異なるものです。では、なぜそこまで和することが強調されるのでしょうか。
こんな組織同士、どちらが強い?
例えば、次のような2つの組織があると仮定します。
・1人1人の経験は豊富で能力は高いが、内部はお互いに「同じている」状態で、統制が取れていない。
・1人1人の経験は乏しく能力は低いが、内部はお互いに「和している」状態で、君臣一体となっている。
競争したら、どちらが勝利するでしょうか?
マネジメント無き組織に力なし
世の中は基本的に組織で動いています。それぞれが単独でバラバラに動いたのでは、組織として機能しているとは言えませんね。軍隊はそれが顕著と言えるでしょう。和も規律も存在しないような軍は、平時においては強盗団と変わりなく、戦時においては烏合の衆と変わりありません。そもそも、和がないところに規律があるはずもありませんが…
治まる組織とは、和する組織
和する和すると言うけど、ならばそれは具体的に何をどうするのか―帝王学の教科書『貞観政要』冒頭の、「君たるの道は、必ず先ず須らく百姓を存すべし」これです。リーダーや指導者でなくても、人を大事に思うことは非常に重要なことです。
- 「ありがとう」の感謝の心
- 「おかげさまで」の謙虚な心
「心から」思っていると、言動に無意識のうちに表れてきます。意識していない言動は、心を映し出す鏡。1人1人が身を修めることで、お互いを大事に思う風土が醸成されていきます。そこをいきますと、「和するために行動する」のではなく、「行動しているそのままが和する」ことに、いつしか変わっていくのです。「愛敬の念を有すべし」と掲げずとも、これもまた自ずとお互いに「愛敬の念を有する」状態になっています。これを『大学』に「修身斉家治国平天下」と説かれますが、個人の修養が治まる組織へつながっていくのです。
「個人」が身を修めることで最小行政単位である「家」が整い、「家々」が整えば自治体や企業が治まるようになり、ゆくゆくは「天下」が安定・平和となっていく。難しいようで、言わんとするところは明快なものでしょう。
「治まる組織」とは「君臣一体」となり最も力を引き出すことができる組織です。これを目指して、和することを心掛けていきたいと思います。今回はここまでといたします。
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